Google広告・YouTubeの「動画キャンペーン」とは?【2021年版】
ウェブ広告において、大きなシェアを占めているのがGoogle広告です。検索時に表示されるテキスト広告や、ディスプレイ広告などさまざまな種類のウェブ広告が用意されていますが、近年急速に伸びているのが「動画キャンペーン」と呼ばれる広告タイプです。
では、この「動画キャンペーン」が、どんなものかご存知でしょうか。このページでは、Google広告及びYouTubeの動画キャンペーンの基礎知識を解説していきます。
Google広告・YouTubeの「動画キャンペーン」とは?
画像引用:TrueView アクション キャンペーンを作成する|Google広告ヘルプ
Google広告や、YouTubeにおける「動画キャンペーン」とは具体的に何を指しているのでしょうか。まずは、動画キャンペーンについての基礎知識を解説します。
「動画キャンペーン」とはGoogleにおける動画広告の名称
Google広告(旧Google Adwords)やYouTubeにおける「動画キャンペーン」は、「動画広告」のことを指します。動画広告の名称が「動画キャンペーン」なのです。
YouTubeで流れる機会が多いことから、一般には「YouTube広告」とも呼ばれています。ですが、他のウェブサイトやアプリにも表示されるため、YouTubeを見ない人にもアプローチが可能です。
YouTube内だけでなくパートナーサイト/アプリにも表示される
Google広告やYouTubeにおける「動画キャンペーン」は、YouTubeや、Google動画パートナーサイト/アプリに表示されます。
基本となるのはYouTubeです。日本だけでも月間6,500万人が視聴するYouTubeに広告を表示できるのはGoogle広告だけですから、それだけでも圧倒的なアドバンテージがあります。
なお、Google動画パートナーサイト/アプリへの配信は選択性で、Google広告の管理画面からON・OFFの切り替えができます。
参考:Google 動画パートナーについて|Google広告ヘルプ
動画キャンペーンは「認知度アップ」に特に効果的
Google広告には、動画以外のキャンペーンも用意されています。検索結果にテキスト広告を表示する「検索キャンペーン」や、商品を表示する「ショッピングキャンペーン」は販売促進に有効ですし、ウェブサイトやアプリにディスプレイ広告を表示する「ディスプレイキャンペーン」なら、認知度アップやリーチの拡大が見込めます。
「動画キャンペーン」はディスプレイ広告に準じた効果が得られますが、特に認知度アップに大きな効果があります。これは、動画は視覚・聴覚に訴えるためインパクトが大きく、見た人の印象に残りやすいためです。
動画キャンペーンの出稿方法は?
動画キャンペーンを出稿する場合は、自らのYouTubeチャンネルを作成し、そこに動画をアップロードして、それを広告として流します。
YouTubeに動画広告を出稿するにあたっての詳しい解説は、こちらの記事で行っていますので、あわせてご覧ください。
YouTube広告とは?|種類・費用・設定方法などの仕組みを詳しく解説します
新旧動画キャンペーンの違いとは?【TAC・VAC】
Google広告・YouTubeには、2種類の動画キャンペーンが存在します。それぞれの特徴を解説します。
TrueView アクション キャンペーン(TAC)【2021年9月受付終了】
TrueView アクション キャンペーン(TAC)は、2016年9月にリリースされた、YouTube広告で初めてのダイレクトレスポンス広告向けのメニューです。
動画キャンペーンが表示される場所は、「YouTubeの動画再生ページ」と「Google広告」、「Google動画パートナーサイト/アプリ」が基本となります。
TACをアップデートした動画アクションキャンペーン(後述)の登場により、2021年9月で新規受付を終了し、2022年初頭で利用そのものも終了となる予定です。
動画アクション キャンペーン(VAC)【2021年10月以降はこちら】
動画アクションキャンペーン(VAC)は、2020年6月にTACの上位互換としてリリースされました。2021年10月以降はVACに統一されます。
従来のTACとの主な違いはふたつあります。ひとつは掲載される場所で、YouTubeのサイトやアプリを開いた最初の画面である「YouTubeホームフィード」が追加されています。
もうひとつは「入稿規約」です。上記のYouTubeホームフィードが追加されたこともあり、今までより「長い広告見出し」と「説明文」が必要になりました。
広告表示先追加&機械学習で「VAC」はコンバージョン20%アップ
動画アクション キャンペーン(VAC)では、複雑化するユーザーの行動・思考・感情の動きに対応すべく改良が行われています。
YouTubeホームフィードへの広告掲載もこの一環です。多くの人の目に触れ、高い成果を見込めるすべての場所に効果的に広告を掲載することで、今までより多くのユーザーにリーチできるようになりました。
機械学習機能の搭載もトピックのひとつです。ユーザーがYouTubeのホームフィードをスクロールしているときや、お気に入りのYouTuberの動画を見ているときなど、最も成果が得られる場面で柔軟に広告を配信できるようになっています。
こうした細やかな改良の結果、VACは従来のTrueView アクションキャンペーン(TAC)に比べ、1ドルあたりコンバージョン数が20%増加しています。
参考・画像引用:動画アクション キャンペーンにアップグレードして成果を高める|Google広告ヘルプ
動画アクションキャンペーン(VAC)の導入手順
動画アクションキャンペーンの導入は、Google広告のウェブサイトから操作を行います。ここでは、基本的な手順を解説します。
手順1:キャンペーンの目標を設定する
Google広告の「新しいキャンペーン」の画面に進み、キャンペーンで達成したい目標を設定します。動画キャンペーンの場合は以下の5つのキャンペーンから選びます。
【動画キャンペーンで選べる目標】
- ・販売促進
- ・見込み顧客の獲得
- ・ウェブサイトのトラフィック
- ・商品やブランドの比較検討
- ・ブランド認知度とリーチ
手順2:キャンペーンのタイプ/サブタイプを選択する
次に、キャンペーンタイプの選択肢が表示されます。目標により選べる選択肢は異なりますが、ここでは「動画」を選択しましょう。
すると、続いてサブタイプの選択肢が表示されます。目標が「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」の場合はサブタイプはありません。
「商品やブランドの比較検討」と「ブランド認知度とリーチ」を選択した場合には、以下の画像のようなサブタイプが表示されます。(画像は「ブランド認知度とリーチ」の場合の選択肢)
それぞれのサブタイプ(広告タイプ)についての詳しい説明は、コチラの記事をご覧ください。
YouTube広告とは?|種類・費用・設定方法などの仕組みを詳しく解説します
手順3:入札戦略・予算と日程・表示先などを設定する
続いて、キャンペーン名や入札の戦略、かける予算や広告を出稿する期間を設定します。また、この画面では広告の表示先(ネットワーク)や、地域・言語の設定も行えます。
手順4:「コンテンツの除外」機能で広告が表示される場所を制限する
「コンテンツの除外」機能は、広告主のブランド及び、広告の配信目的に適さない可能性のある動画・ウェブサイト・アプリ内に広告が掲載されないように制限する機能です。
紛争やデリケートな社会問題、乱暴な表現や性的な表現が含まれるコンテンツに広告が表示されることを避ける場合は、ここで設定を調整しましょう。
手順5:リーチするユーザー・広告を表示するキーワード/トピックを設定する
Google広告では、広告を表示するユーザー(ターゲット)を「年齢」「性別」「子供の有無」「世帯収入」などで細かく設定できます。
さらに、広告で宣伝したい製品やサービスに近いキーワードやトピックの設定も可能です。これらを正確に設定すれば、目標の達成に良い影響をもたらします。
手順6:YouTubeにアップロード済の動画URLを貼り付けて完了
最後に、広告に使う動画を指定します。YouTubeにあらかじめアップロードした動画URLを入力すれば完了です。
なお、YouTubeチャンネルの作成方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
YouTubeチャンネルの作成方法まとめ
最後に…
このページでは、Google広告・YouTubeにおける「動画キャンペーン」の基礎知識と、動画アクションキャンペーン(VAC)の導入手順について解説しました。
2022年からは完全にVACに一本化され、すべての動画キャンペーンユーザーがより効果的な広告配信をできるようになります。動画広告の出稿を検討していて、まだVACを活用していない方は、利用の検討をおすすめします。
なお、動画広告についてや、YouTubeマーケティングについては別の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ、こちらもご覧ください。