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国内5大ソーシャルメディアを動画マーケティング視点で解説

動画マーケティング

ソーシャルメディアとは、Twitter・Facebook・InstagramなどのSNSや、YouTube・LINEなどの双方向メディアの総称です。

近年は、業種や規模に関わりなく、ソーシャルメディアをマーケティングに活用するケースが増えています。そして今後この市場はさらに大きく成長すると見込まれています。

この記事では、国内におけるソーシャルメディアの比較や、動画マーケティングの観点から見たソーシャルメディアの特徴を詳しく解説していきます。

ソーシャルメディアとは?|SNSはソーシャルメディアの一部

ソーシャルメディアとは、「誰でも参加できる双方向発信のメディア」を指します。日本で広く知られているSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は、このソーシャルメディアの一部です。

日本でSNSと呼ばれているのは、「Twitter」や「Facebook」など個人や組織の繋がり(フォロー)でネットワークが構築されるスタイルのメディアですが、ソーシャルメディアでは双方向の発信ができればユーザー同士の繋がりの構築は問いません。そのため「YouTube」や「note」も含まれます。

【日本でSNSと呼ばれるサービスの例】

  • ・Twitter
  • ・Facebook
  • ・Instagram
  • ・LINE
  • ・mixi など

【ソーシャルメディアに含まれるサービスの例】

  • ・YouTube
  • ・note
  • ・Tik Tok
  • ・Pinterest
  • ・flickr など

国内主要ソーシャルメディアのユーザー数

日本におけるソーシャルメディアのユーザー数は、LINEの8,600万人が圧倒的に多く、次いでYouTubeの6,500万人です。LINEはコミュニケーションツール、YouTubeは動画メディアとして圧倒的な規模を誇っており、ユーザー層も偏りが少なくなっています。

日本で一般的にSNSと呼ばれる「Twitter」「Instagram」「Facebook」は3~5位。有名人・政治家・企業の利用も目立つTwitterは、この3つの中でもっとも幅広い年齢のユーザー層に使われています。この3つのSNSの順位は世界とは真逆で、日本特有の傾向です。

なお、6位TikTokのユーザー数は、Facebookの1/3程度まで少なくなります。「TikTok」「Pinterest」とも成長を続けている注目すべきサービスではあるものの、2021年時点での日本国内のソーシャルメディアは5強と考えてよいでしょう。

【ソーシャルメディア:日本国内のユーザー数】

  • ・LINE 8600万人(2021年6月)
  • ・YouTube 6500万人(2020年12月)
  • ・Twitter 4500万人(2017年10月)
  • ・Instagram 3300万人(2019年6月)
  • ・Facebook 2600万人(2019年7月)
  • ・Tik Tok 950万人(2019年2月)
  • ・Pinterest 870万人(2021年4月)
  • ・note 260万人(2020年5月)

※それぞれわかる範囲で最も新しいデータを掲載

参考:LINE Business Guide 2021年1~6期版|LINE

参考:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態|Think with Google

参考:おかげさまで日本での月間利用者数が4500万を超えました|Twitter Japan

参考:Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Facebook

参考:フェイスブック ジャパン長谷川代表が語る「退任の真意」|CNET Japan

参考:TikTokはコミュニケーションプラットフォームとして2019年の日本でどう進化するか|ITmediaマーケティング

参考:コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由--前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも|CNET Japan

参考:Clubhouseが話題の中、今さらnoteにハマる理由|ASCII.jp ✕ デジタル

ソーシャルメディアにおける動画マーケティングの可能性

動画マーケティングとは、「動画広告」や「映像作品」を活用したマーケティング手法です。この出稿先・動画掲載先として、ソーシャルメディアが使われる機会が大変増えています。

知り合いによってシェアやいいねされた動画は、広告による自動配信より視聴されやすいことがわかっています。そういったことからも、ソーシャルメディアと動画の相性は良いと考えられています。

動画マーケティングとソーシャルメディアの相性のよさや、今後の動画マーケティング市場の展望、成功事例についてコチラの記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。

動画マーケティングとは?手法や効果、成功事例も紹介します

LINE✕動画マーケティング:利用者の多さは魅力。広告の出稿先として考えよう

【国内利用者データ】

  • ・利用者:8600万人
  • ・認知度:93.5%
  • ・利用率:72.6%

LINEはすべての年代でもっとも利用率が高いソーシャルメディアです。ここで紹介する5大サービスで唯一、特定の個人・グループ内で情報共有をする「クローズド型」のサービスになっています。

メインの「トーク」画面に動画広告は出ない

動画広告の出稿先として検討する際に気をつけたいのは、LINEでもっとも利用される「トーク」画面に動画広告が表示されないことです。

【LINEアプリ内で動画広告が表示される場所】

  • ・タイムライン(利用率:約67%)
  • ・LINE NEWS(利用率:約38%)

もっとも動画広告が大きく表示される「タイムライン」は、10代・20代男性の利用率が80%超。50代女性の利用が僅差で続き、他の年代は男女問わず利用率7割を下回ります。

「LINE NEWS」は、若年層だけでなく50代以上の利用が増える傾向がありますが、大きくスクロールしないと動画広告枠が表示されず、目にしない人も多いと考えられます。

【LINEアプリ外で動画広告が表示される主な場所】

  • ・LINEマンガ アプリ(3200万DL)
  • ・LINE BLOG(月間約2億PV/月)
  • ・他7つのLINE運営サービスに表示

LINE広告に動画広告を出稿すると、LINEマンガやLINE BLOGなどのLINEサービスにも表示されます。「LINEマンガ」は、マンガアプリでNo.1となる3200万ダウンロードを達成している人気アプリですから、広告の内容によってはプラスに働くと考えられます。

コミュニケーションが主目的でSNS的要素は薄い

LINEのユーザーの約8割が家族や友人とのやりとりに使い、約6割がテキストだけでなく音声通話にも使っています。連絡用のインフラとなっているため、毎日アプリを開く人が多いのも特徴です。

いっぽうで、LINEのタイムラインには、Instagramの「発見」タブのような機能(虫眼鏡マーク)も実装されていますが、他のSNSのように広くシェア(拡散)されて「バズる」ような動きは起こりづらくなっています。

(LINEのタイムラインにはInstagramの「発見」に似た「ディスカバリー」機能が実装されている)

そのため、自社で映像作品を作って掲載するような使い方にはあまり向きません。いっぽうで、動画広告の出向先としてはユーザーも多く魅力的です。

参考:LINE Business Guide 2021年1~6期版

参考:【 検証 】LINEのタイムラインの広告はちゃんと属性を捉えているか、5人がかりで試してみた!|Marketing Reserch Camp

参考:データで読み解くモバイル利用トレンド2020-2021|モバイル社会研究所(NTTドコモ)

画像引用:ディスカバーを利用する|LINEみんなの使い方ガイド

YouTube✕動画マーケティング:動画マーケティングにおいて最初に検討したいプラットフォーム

【国内利用者データ】

  • ・利用者:6,500万人
  • ・認知度:95.1%
  • ・利用率:62.3%

もっとも利用者の多い動画サイトであると同時に、動画のコメント欄や、ライブ配信時のチャットでの交流も盛んに行われており、ソーシャルメディアとしても機能しています。利用者の年齢層が幅広く、すべての年代でLINEに次ぐ利用率を誇ります。

「動画の発信」「動画広告の出稿」「YouTuberに紹介依頼」…使い方はさまざま

YouTubeでは発信する側がチャンネルを作り、そこに映像作品をストックしていきます。自社の製品をアピールする動画や、ブランディングのための映像作品を公開する場として使うのに最適です。

アップロードした動画は広告としても利用できます。YouTubeで動画を楽しんでいた途中に動画広告を目にしたユーザーが、チャンネルそのものに興味を持ち、他の動画を見てくれるケースもあります。

その他に、YouTuberに商品の紹介・宣伝を依頼することもできます。特定のジャンルに詳しい「マイクロインフルエンサー」も増えており、製品やサービスのコアなファンを獲得することも可能です。

参考:データで読み解くモバイル利用トレンド2020-2021|モバイル社会研究所(NTTドコモ)

YouTubeでの動画マーケティングの詳細・成功事例はコチラ

YouTubeでの動画マーケティングは、今もっとも注目されているマーケティング手法のひとつです。戦略・成功事例についてはコチラの記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。

YouTubeマーケティングの戦略・成功事例【2021年版】

Twitter✕動画マーケティング:国内最強SNS。共有文化が根付いていることが強み

【国内利用者データ】

  • ・利用者:4,500万人
  • ・認知度:85.2%
  • ・利用率:36.4%

国内でもっともユーザーが多い「SNS」が、10代~50代と幅広いユーザーに人気のTwitterです。10代~20代と50代は女性、30代・40代・60代~は男性ユーザーが多くなっています。

タイムラインに広告が表示され目につきやすい

Twitterは暇つぶしに使われることの多いサービスです。生活情報やニュースの収集ツールとして使われており、特に発信せず、閲覧するだけのユーザーも多くいます。

閲覧だけの場合でも、タイムラインは目に入ります。タイムラインにはツイートと広告が並んで表示されるため、動画広告がユーザーの目につきやすいメリットがあります。

(動画広告もツイートと同じ体裁でタイムラインに表示されるため自然に目に入る)

画像引用:広告クリエイティブの仕様|Twitterビジネス

参考:データで読み解くモバイル利用トレンド2020-2021|モバイル社会研究所(NTTドコモ)

興味を惹くツイートが拡散されやすく「バズる」文化がある

Twitterの特徴は、RT(リツイート)という「ツイートの共有行為」が他のSNSのシェアより積極的に使われることです。ほとんど自分から発信しないユーザーでも、RTだけを大量にしているケースが少なからずあります。

そのため、ユーザーの興味を惹くテキスト・画像・映像が、他のSNSより共有されやすい環境になっています。これは、自社で動画をツイートする際に有利に働きます。

知り合いによってシェアやいいねされた動画は、広告による自動配信より視聴されやすいことがわかっていますから、動画を「バズらせたい」とき、Twitterは強力な手段となります。

参考:Online videos ‘drive deeper engagement than text articles’|Digital Strategy Consulting

Instagram✕動画マーケティング:F1層の「好き」と「憧れ」がカギ

【国内利用者データ】

  • ・利用者:3,300万人
  • ・認知度:80.4%
  • ・利用率:28.3%

Instagramは、いわゆる「F1層」と呼ばれる20~34歳の女性に人気の高いSNSです。テキストのみの投稿ができず、画像か動画が必須となるのが他のSNSとの決定的な違いです。

タイムラインに馴染んでいれば広告も受け入れられる

Instagramは広告がもっとも嫌われづらいSNSかもしれません。アンケート調査によると、「タイムラインになじんでいれば(広告も)気にならない」と答えた人が多く、「全く気にならない」「あまり気にならない」人も合わせると8割もの人が広告を受け入れています。

Instagramのタイムラインでは、動画広告が他の投稿の画像や動画と同じサイズで表示され、自然に目に入るように工夫されています。雰囲気を壊さず、世界観に馴染む広告を出稿すれば、広告でも見てもらいやすくなるのがInstagramならではの傾向です。

参考:インスタでは「広告」も「情報」!「Instagram広告についての意識調査2016」|BWRITE

広告は「好き」や「憧れ」で繋がる文化を大切に

InstagramはTwitter以上に暇つぶしに使われる機会の多いSNSですが、その際に見られるものは、有名人の動向や、知人の近況が多く、ニュースなど時事問題の情報収集には使われません。「好きなもの」を友だちと共有したり、「憧れの人」をフォローする使い方のウェイトが大きくなっています。

動画や、動画広告を掲載する際も、この「好き」と「憧れ」がカギになります。ファッションブランドがInstagram上で動画による展示会を行ったり、女性に人気の有名人がインスタライブで配信するのはこういった理由からです。

広告を出稿する際も、こうしたInstagramならではのカラーを十分理解する必要があります。映像作品としてしっかり作り込んだブランディング動画など、雰囲気のよい動画が好まれる傾向にあります。

参考:Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Facebook

参考:データで読み解くモバイル利用トレンド2020-2021|モバイル社会研究所(NTTドコモ)

Facebook✕動画マーケティング:アクティブユーザーが少ないが、60代以上男性からの支持が厚い

【国内利用者データ】

  • ・利用者:2,600万人
  • ・認知度:83.5%
  • ・利用率:26.3%

Facebookは世界で28億人のユーザー数を誇るソーシャルメディアです。日本でも知名度は高いものの、アクティブユーザーが少ない状況です。

知人の近況把握・連絡手段として利用されている

アクティブユーザーが少ない原因は、Facebookが就職活動や仕事上の付き合いで使われてきた側面が大きく、プライベートでは利用しない人が多いから…という考えられています。

実際、知人の近況の把握や、個人間の連絡手段として使っている人が多くなっています。これらの傾向と、アクティブユーザーの少なさから見えてくるのは、「暇つぶしになんとなく見てしまうSNSではなくなっている」という傾向です。

画像引用・参考:データで読み解くモバイル利用トレンド2020-2021|モバイル社会研究所(NTTドコモ)

60代以上の男性に向けた動画マーケティングに適している

絶対数こそ多くはありませんが、60代以上の男性では、TwitterやInstagramより、Facebookのユーザーが多くなっています。

別の調査では、年齢が高くなるとともに、スマホ利用者が減り、PCやタブレットを用いてインターネットを閲覧する人が多いことがわかっています。そして、動画サイトにおいては、スマホ利用者より、PCやタブレット利用者のほうが閲覧時間が長い傾向があります。

そういったことから推察すると、60代以上の男性をターゲットとした動画マーケティングの場合、Facebookがもっともユーザーの目に触れやすく、しかも大きな画面でしっかり見てもらえる可能性が高いと考えられます。

参考:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省

最後に…

このページでは、国内5大ソーシャルメディアの特徴を、動画マーケティングの観点から解説してきました。

動画マーケティング単体で考えればYouTubeがもっとも万能ですが、女性にアプローチしやすいのはInstagram、ユーザー間での共有でバズらせたいならTwitterがベストなど、それぞれに得意とする分野があることがわかったと思います。

実際に動画マーケティングを始めるとなった場合は、以下の記事などを参考に方針を決定し、必要に応じてプロへの依頼も検討されることをおすすめします。

動画マーケティングとは?手法や効果、成功事例も紹介します

動画広告とは?|市場規模・メリット・種類・単価を一覧で解説

この記事を書いた人

Yuki Chiba
Yuki Chiba
コピーライターとして数多くのナショナルクライアントを担当後、2015年より動画マーケティングのスタートアップに参画。マーケティング戦略、メディアの立ち上げ、クリエイティブ企画制作、事後調査まで一連に従事。主な担当は、UNIQLO/資生堂/日本生命/ハーゲンダッツジャパン/サンスター/JAL/スクウェアエニックス等のデジタルマーケティング。「広告電通賞・デジタル部門最優秀賞」「LION賞」「第57回JAA広告賞 デジタルメダリスト」など

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