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One to Oneマーケティングとは?成功例と4手法まとめ

マーケティング

ITによる自動化が進むことでマスマーケティングから、個人に合わせたOne to Oneマーケティングに時代は変化しています。しかし、One to Oneマーケティングとは実際どのようなものなのでしょうか。今回は文言の説明だけでなく事例も紹介していきます。

1.One to Oneマーケティングとは

そもそもOne to Oneマーケティングとはどんな意味の言葉なのでしょうか。

One to Oneマーケティングとはマスマーケティングという大人数をターゲットとする一律のマーケティング手法に対して、顧客一人ひとりを意識したマーケティングを行うことです。製品単体ではなく、提供の仕方やサービスなど、顧客一人一人のの体験から差別化を図するものです。

最近はITが発達したことにより煩雑な作業がなくなり、メール配信なども自動化しておこなうことができるようになりました。そのため顧客の一人ひとりに違うクーポンを配信したり、異なったwebページを表示する施策をしたりすることができるようになりました。

2.One to Oneマーケティングの歴史

ITの発達によりOne to Oneマーケティングの手法が変わりました。特にCookieの登場です。

Cookieとは何かということを先にご説明しますね。
Cookieはタグのようなものと考えるとわかりやすいです。あなたがパソコンやスマートフォンなどのブラウザから、特定のサイトにアクセスしたとします。そうするとあなたのブラウザにタグのようなものが貼られ、その後の行動を追跡することができます。

具体的にはサイトを訪問した際、サイト側がCookieという情報をブラウザに送りCookieの情報をブラウザが記憶しています。同じブラウザが2度目にサイトを訪れた時は、ブラウザ内にあるCookie情報をサイトが読み取り2度目以降に訪れた人として初めて来た人とは違うランディングページを見せることが可能です。
 
Cookieのシステムはネットショッピングで多く使われています。商品を購入する際2度目の場合は、入力フォームを省略できる場合があります。これはCookieが顧客を2度目に商品を購入すると判断しているためです。このようにCookieの登場によって消費者に合わせた情報を提供できる時代になりました。

2-1.Cookieのメリット

・ユーザーが求めている情報を配信する確率があがる。
・印刷の必要がない分コストがかからない、こまめに情報更新ができる
・購買意欲の高いユーザーに適切なタイミングでアプローチができる
・ITの活用により、導入の手間やコストも少ない

個人に合った情報を提供し、効果的にアプローチができることで購買の結果にも繋がりやすくなります。

3.One to Oneマーケティングを実践!4つ!

3-1.One to Oneマーケティング①レコメンデーション

よくAmazonや楽天で出てくる「あなたにおすすめ」機能をご存じですか?表示されている商品と似た商品やセット商品をおすすめされますよね。以前、その商品を買った別の人たちがチェックや購入をした商品を、あなたに似ている嗜好を持つ人だと捉えて、興味を持ちそうな商品としておすすめしてくれるのがレコメンデーションです。

レコメンデーションにも種類があります。

・ルールベース
・コンテンツベース
・協調フィルタリング
・ベイジアンネットワーク

ルールベース
予め決められたルールに従って商品をおすすめする施策。商品ごとの紐づけからになる。 
例)商品Aを買った人には商品Bを推奨すると予め決めておく施策

コンテンツベース
類似性をもとに関連性の高いコンテンツを含む商品をおすすめする。商品ごとの紐づけからになる。ルールベースと違うのは商品を中心として関連性を見いだす場合。ルールベースだと関係ない場合でも行うことがある。
例)健康食品Aの購入者に対して類似の効用を謳うサプリメントBを推奨するなど

協調フィルタリング
行動・購買履歴をもとにしたユーザーやアイテムの特徴を元に、対象者と類似したユーザーが購買しているアイテムをおすすめする。
例)「この商品を買った人はこんな商品も買っています」

ベイジアンネットワーク
商品の属性やユーザーの属性、行動・購買履歴等の様々な情報をもとに、複雑に絡みあった因果関係の確率を計算し、対象者の購買確率の高いアイテムをおすすめする。

レコメンデーションにおすすめ
ECサイトやニュースサイトなどの情報量の多いサイト。ユーザーの嗜好に合う情報を自動化して提供することで、購買率も高くなります。

3-2.One to Oneマーケティング②.マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーションは興味・関心や行動が異なる個別な顧客との個別なコミュニケーションを行うデジタルマーケティングにおいて、その煩雑な業務を自動化するために開発されたツールや仕組みです。

例)マーケティングオートメーションは何にでも使えますが今回はメールでご説明します。
第一段階のメールを送った際に考えられるパターンは4つあります。
①開封して行動を起こす
②開封はするが行動は起こさない
③開封しない
④届いてない

そのほかにも細かく分ければたくさん存在しますが、この4パターンで考えていきます。すると①の顧客はすでにメールの段階を乗り越えているので購入に繋げるためには別のアプローチ方法が必要です。④はメールアドレスがまず違うようなのでリストから除外するほうが建設的です。②③の人にアプローチし、メール開封、もしくはメールからの次の行動に繋げてもらうようになれれば次のステップに繋げることができます。このような作業を自動化できるようにしたのがマーケティングオートメーションです。

【マーケティングオートメーション】

マーケティングオートメーション(MA)おすすめ
購買までにユーザーが検討したり、段階を踏んだりじっくり時間をかけるような商品を展開している企業はマーケティングオートメーションを取り入れると複雑な業務を簡単に自動化できます。

3-3.One to Oneマーケティング③リターゲティング広告

リターゲティング広告について詳しく説明します。広告主のwebサイトを訪問したことあるユーザーをターゲティングして、再来訪を促す手法です。リターゲティング広告はweb広告の主流の方法ですので覚えておくのは必要かと思います。
 
リターゲティング広告のメリットは、ユーザーのモチベーションに合わせた広告を出すことができる点です。例えば広告主のwebサイトを訪れたユーザーでも、ただTopページを見ただけのユーザーと、商品のページまで見たユーザーではその商品に対するモチベーションが違うと考えられます。なので、商品ページまで見ていたユーザーにはより商品の購買を訴求する内容の広告を出しアプローチすることが可能です。特にwebサイトを訪れてから3日以内の高倍率が高く、効果的にアプローチできます。

リターゲティング広告がおすすめ
通販、金融機関、旅行代理店、不動産、中間材メーカーなどのBtoB業種まで、様々な業種でリターゲティング広告が活用され、一定の成果が上がっています。

4.One to Oneマーケティング成功事例

4-1.One to Oneマーケティング事例:リンナイ株式会社

リンナイはガスコンロを取り扱う会社でメーカーのOne to Oneマーケティング成功例として知られています。「リンナイのある暮らし」というコンテンツサイトを開設しており、商品だけではなくガスコンロに関連するレシピやコラム、暮らしに対する情報などを提供しています。また「リンナイスタイル」というECサイトも運営して自社商品など販売しています。

リンナイはこの自社サイトの登録ユーザー情報を分析し、行動履歴に基づいたメール配信をしています。行動履歴を分析することによって、例えばある商品に反応しそうな顧客を抽出し、高い反応を示しそうな顧客だけに絞ってメールを配信することができます。

無作為抽出をした場合と比べて同じメールを配信したところ、開封率で約3.7倍、クリック率で約2.4倍、購買率で約12.6倍もの差が生じました。顧客の行動にオウンドメディアとECサイトを連携させ誘導することで、顧客との関係性を構築した例です。

また、興味の高そうな顧客にのみ送ることでうざいと思われて退会される割合も減少しました。

4-2.One to Oneマーケティング事例:すかいらーく

すかいらーくは全国に約1300店ファミリーレストラン「ガスト」を展開しています。同社は2014年上半期の広告宣伝費を前年同期比で10%以上削減しながら、売上高39億円2.9%の成長がありました。これはPOSデータからブランド別にキャンペーンの成果を集計、分析、改善した結果です。

POSデータとはレジで入力したデータをサーバに貯めることで、何が・いくつ・いくら・どのように売れたのか分かるシステムです。売上高を把握するような基幹事業に使用されていることが多いです。コンビニでのレジもPOSシステムがよく使われています。しかしこのPOSデータは基幹事業に使用するだけではなく、取得したデータを分析することが大切なのです。

5.One to Oneマーケティングまとめ

ここまでOne to Oneマーケティングの話をしてきましたがいかがだったでしょうか。これからはOne to Oneマーケティングの考え方が主流になってくるはずです。また、マーケティングのツールも複雑になってくるはずですので必要なことは何か、発信する場合は何を発信することが効率的なのかを考えることが必要となってくるはずです。

この記事が参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

Kazutoshi Hase
Kazutoshi HaseRABBIT CREATIVE, inc. CEO
大学在学中に動画制作を始める。外資系製薬会社でセールス・マーケティングを学んだ後、Love it(大好き)こそが、Creative(価値を生む)という信念を持って、RABBIT CREATIVE, inc. を創業。「人生を変える可能性を、世界へ届ける」というミッションを掲げ、強くて優しい仲間とともに、日本一の動画マーケティング企業を目指している。

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