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動画広告とは?|市場規模・メリット・種類・単価を一覧で解説

動画マーケティング

 動画広告は、今もっとも注目されているウェブ広告の形態です。YouTubeを始めとする動画サイトの利用者は年々増えており、動画広告の市場規模は今後数年で倍以上になると見込まれています。

 とはいえ、まだ動画広告のことをよくわかっていない方は多いはず。そこでこのページでは、動画広告の基本を一覧できるよう、市場規模やメリット、広告の種類や課金方式などをわかりやすく解説します。

動画広告とは?|なぜ今注目され、伸びているのか

 インターネット上に掲載する広告のための動画のことです。大きくふたつの種類があり、YouTubeなどの動画サイト内/動画内で流されるケースと、ウェブサイトやアプリ内のバナー広告を置き換えるようなカタチで掲載されるケースが存在します。

動画広告

伸びている理由は「動画サイトの利用者増」と「通信環境の整備」

 動画サイトの利用者数は増加の一途をたどっています。世界最大の動画サイト「YouTube」による調査では、2020年には日本で約6500万人がYouTubeを利用し、しかもすでに利用している人の74%が「利用が増えた」と答えています。

参考:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態

 また、以前はウェブサイトやアプリ内に動画広告を表示すると、「動作が遅い」「通信費がかさむ」などの理由で嫌がられる傾向がありましたが、モバイル端末の性能向上や、大容量通信プランの低価格化が進んだことが追い風となり、配信のハードルが下がりました。

動画広告の市場規模|今後3年で2倍以上の成長見込み

 2020年12月に発表されたデータによれば、動画広告市場は、今後3年で2倍以上に成長するとされています。2020年は、前年比114%となる2,954億円に達しており、さらに翌2021年には3,889億円、2024年には6,856億円に達する見込みです。

参考:2020年国内動画広告の市場調査を発表|株式会社サイバーエージェント

さまざまな業界が動画広告に注目している

 インターネットと親和性の高いゲームやコンテンツ、結婚情報関連会社が動画広告を出稿するのは以前からでしたが、飲食、金融、住宅、交通、医療など、今までになかった業種の出稿も増えていおり、多くの企業が動画広告に可能性を感じていることがわかります。

参考:2019年上期の動画広告出稿量|ビデオリサーチ

動画広告のメリットは?|費用対効果に優れる

では、従来の広告やCMから動画広告への出稿を検討する、もしくは切り替えるメリットはどこにあるのでしょうか?

バナー広告と比べて|文字+画像の広告より情報を届けやすい

 YouTubeなどの動画内で流れる広告は、最低でも5秒見てもらえます。これは画像とテキストによる従来の広告ではあまりないことです。さらに、動画広告は音声も流せるため、聴覚からも情報を届けられます。

 wyzowlが2020年に行った調査によれば、実に86%のマーケティング担当者が「動画によって自社Webサイトへのアクセスが増加した」と回答しています。動画広告は、自社製品の魅力をユーザーに効果的かつ魅力的に伝えてくれる広告形態なのです。

参考:Video Marketing Statistics 2021

動画広告

テレビCMと比べて|広告を見せるターゲットを絞れる&費用が安い

 動画広告は、テレビCMに比べて広告費が安価です。テレビCMの放映権は数百万円~が一般的ですが、ウェブでの動画広告は1日数千円程度からスタートできます。

 これは、広告費用の発生に「視聴者が30秒以上広告を見る」「広告面積の50%以上が2秒以上表示される」などの条件が設けられていて、広告をしっかり見た人=興味を持った人に効率よく広告費をかけられる仕組みになっているためです。

 さらにGoogle広告などでは、ユーザーの関心事を分析し、興味を持つであろう広告を配信していますから、その点でもムダがありません。

動画広告

動画広告にしかない特徴|ブランドの世界観を存分に表現できる

 音と映像によって見る人の感性に訴える動画は、ブランドの世界観を表現するのに最適です。数分に渡る動画も掲載可能なので、15~30秒のテレビCMでは不可能だった、ストーリー(物語り)を描くことができます。

 wyzowlが行った調査によると、84%の人がブランドの動画を見て製品やサービスの購入を決定した経験があると答えています。また、SNSで動画がシェアされる確率は、画像やテキストなどの実に2倍です。

 ユーザーが「素晴らしい!」と感じる動画は、たとえ広告であっても人々の間でシェアされ、広がっていく可能性を秘めているのです。

参考:Video Marketing Statistics 2021

動画広告

動画広告の種類は大きく2つ

動画広告には大きくふたつの種別があり、その中でさらに細分化されています。ここでは大まかに種類を紹介します。

インストリーム広告:動画内で流れるおなじみの広告

 動画コンテンツの中で流れる、もっとも馴染みのある動画広告です。YouTube・ニコニコ動画・TikTokなどメジャーな動画サイトで使われているので、最初にコレを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

 テレビCMと同じく、ユーザーが動画を見ているときに広告を流せるので、音声ONの状態で多くのユーザーに見てもらえることがメリットです。反面、強制視聴になるので視聴者にストレスを与えがちです。

インストリーム広告の種類はコチラ

最大の動画サイト「YouTube」のインストリーム広告の種類について、コチラのページで詳しく解説しています。

画像引用:動画広告フォーマットの概要|YouTube

アウトストリーム広告:従来のバナーなどから置き換える”動く広告”

 ウェブサイトのバナー広告・インフィード広告が掲載されている位置に、「動く広告」として動画を掲載するものです。基本的に音声はOFFで流れるので、映像のみで勝負する必要があります。

 静止画とテキストで作られている広告に比べて目を惹きやすく、しかも強制視聴ではないので、ユーザーのストレスが少なく済むのがメリットです。反面、インストリーム広告より見てもらえる確率は減ります。

画像引用:動画広告フォーマットの概要|YouTube

アウトストリーム広告の種類

 アウトストリーム広告には5つのタイプがあります。下記の①~③はユーザーに嫌われづらい形態とされています。④~⑤はしっかり見てもらえる反面、ユーザーにストレスを与えがちです。

①インバナー広告

従来のバナー広告枠に表示される動画広告で、リーチとターゲティングに強いとされています。

②インリード広告

コンテンツをスクロールしていったときに表示される、インフィード広告の動画版です。ユーザーが広告位置までスクロールした時点で流れ始めるので、最初から見てもらえる反面、スクロールしなければ気づいてもらえません。

③インスクロール広告

基本はインリード広告と同じですが、掲載箇所が異なります。インリード広告が記事(メインコンテンツ)内に挟み込まれているのに対し、インスクロール広告はメインコンテンツ外(サイドバーなど)に表示されます。

④インタースティシャル広告

全画面表示されるタイプの動画広告です。視認性・インパクトの面は高いのですが、強制視聴となり、広告を閉じるorリンク先をクリック(タップ)する必要があるため、ユーザーのストレスが強いデメリットがあります。

⑤オーバーレイ広告

 主に画面の上部から動画広告が現れるタイプです。動画が終了すると共に元に戻り、その後はバナーなどが表示されます。こちらも視認性・インパクト面は高いのですが、しようとしていた作業の邪魔になるため、ユーザーのストレスが強いデメリットがあります。

動画広告の「課金形態」は大きく3種類

では、動画広告の課金形態はどうなっているのでしょうか。主に3つの課金方式があり、出稿するメディアによって違いはあるものの、考え方のベースは同じです。

動画広告

①CPV課金:1再生=◯◯円

 動画広告が1回再生されるごとに費用が発生する形態です。サイトによって条件は異なりますが、ユーザーが5~30秒程度動画広告を再生した場合(出稿するメディアで秒数が異なる)、もしくはリンクをクリックしたときを1カウントとして課金されるのが一般的です。

 CPV課金は、さらに入札型と予約型に分かれています。入札型は、支払う金額を自動入札で決める方式で、都度価格が変動するため、運用には一定の手間がかかります。一方の予約型は、再生された分だけ料金を支払うため特別な運用はいりません。

なお単価は、出稿先によっても異なるものの、3~20円程度です。

②CPM課金:1,000回視聴=◯◯円

 広告が1,000回表示(インプレッション)されるごとに広告費用が発生する方式です。「Cost Per Mille」の略で、「インプレッション課金」とも呼ばれます。再生時間が短いかわりにスキップできないバンパー広告などはこの方式です。

 CPM課金の広告は、短い動画をたくさんの人に見てもらうスタイルで、費用がかさみます。そのため、製品やサービスの知名度を上げるのに向いています。一方で、視聴者が興味を持ったか、サイトへ流入しているかはわかりづらくなります。

③CPC課金:1クリック=◯◯円

 1クリックごとに費用が発生する方式で、「Cost Per Click」の略です。インバナー広告や、SNSに掲載される動画広告に採用されています。従来のバナー広告と基本的に同じ方式です。

 CPC課金は、キーワードや検索ボリュームなどによって単価が変動します。そのため、条件の設定には十分な検討が必要です。

最後に

このページでは、動画広告の市場規模・メリット・種類・課金形態などを解説しました。

ここで紹介したことは動画広告の基礎知識です。実際の運用までには、分析や条件設定、動画そのものの作成などが必要ですが、いったんはこのページの内容を憶えてもらえれば、動画広告の姿は掴んでいただけると思います。

YouTube広告のことならコチラもご覧ください

世界最大の動画サイト「YouTube」の広告については、コチラのページで詳しく解説しています。併せてご覧ください。

この記事を書いた人

Yuki Chiba
Yuki Chiba
コピーライターとして数多くのナショナルクライアントを担当後、2015年より動画マーケティングのスタートアップに参画。マーケティング戦略、メディアの立ち上げ、クリエイティブ企画制作、事後調査まで一連に従事。主な担当は、UNIQLO/資生堂/日本生命/ハーゲンダッツジャパン/サンスター/JAL/スクウェアエニックス等のデジタルマーケティング。「広告電通賞・デジタル部門最優秀賞」「LION賞」「第57回JAA広告賞 デジタルメダリスト」など

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