YouTube再生回数の仕組みとは?収入との関係も解説
YouTube動画の再生回数は、その動画の人気を現す重要なものです。また「YouTube パートナープログラム」で得られる広告収入にも深く関わるため、動画投稿者の多くが強く意識している数値でもあります。
YouTubeの再生回数は、独自のアルゴリズムでカウントされており、人為的な水増しができないようになっています。再生回数は一定の時間をかけて精査され、必要に応じて修正されます。そのため、突然再生数が減った経験を持つ方もいるはずです。
この記事では、YouTubeの再生回数のカウントの仕組みや、それに関する疑問、さらに再生回数と広告収入の関係についても詳しく解説していきます。
YouTube再生回数カウントの仕組みと疑問
YouTubeで公開されている動画の再生回数は、TVでいえば視聴率のようなもので、動画の人気を測る指標になります。再生回数は広告収益にも深く関わっているため、動画を配信する側(YouTuberなど)は、再生回数を増やすために日々工夫と改善に励んでいます。
ただ、再生回数のカウントのされ方は意外と知られていないかもしれません。1秒見ただけでも1再生とカウントされるのか、同じ人が何度も見れば再生回数が増えるのか、こうした疑問を詳しくみてみいきます。
動画を何分見ると再生回数にカウントされる?
YouTubeは具体的に「動画を何分見ると再生数にカウントされるか」という条件を公表していません。ただ、少なくとも一瞬の視聴では再生回数としてカウントされないようになっています。
条件を公表しない理由は、不正利用を防ぐためです。これは、YouTubeが動画に広告を掲載する「YouTube パートナープログラム」を行っているためでもあります。このプログラムは、広告主から広告費をもらい、動画の所有者に広告掲載の一部費用支払うものです。そのため、人為的な再生数の水増しが起こると、実際には誰も見ていない動画に広告が出稿されるということが起こり、YouTubeは広告プラットフォームとしての信頼を失います。
こうしたことを防ぐため、YouTubeは独自のアルゴリズムを用いて、人間が動画を見ているかを判定しているのです。
同じ人が短時間に何度も見ると再生回数にカウントされる?
同じIPアドレスからの連続再生は1回の再生としてカウントされているため、同じ端末、同じインターネット回線で短時間に連続で再生しても、再生回数は増えません。
こういった仕組みなので、IPアドレスが違えば別の再生としてカウントされます。例えば、Wi-Fiに接続したパソコンと、モバイル回線に繋いだ状態のスマートファンからそれぞれ再生するようなケースです。
ひとりで大量に回線を所有している人は少ないですから、個人で短時間に再生回数を増やすことは難しいといえます。
再生回数にカウントされないのは何が原因?
これは、すでに説明したことと基本的に同じです。再生回数にカウントされないとケースは以下のようなものです。
- 再生時間が極端に短い
- 同じIPアドレスから短時間に連続して動画を見ている
- 他の何らかの理由でYouTubeアルゴリズムが不自然な動画再生と判断した
短時間に何度も再生した場合、カウントされるのは最初の1再生だけですが、例えば翌日など、一定の時間をおいて再生すれば再生回数にカウントされます。ただ、どれくらいの時間を置けばカウントされるようになるのかは、YouTubeでは公表していません。
再生回数が急に減るのはなぜ?
YouTubeは独自のアルゴリズムで正確な再生回数をカウントする努力をしているため、正確な再生回数のカウントに時間がかかります。そこで、ひとまずはリアルタイムでカウントした再生回数を表示させています。
正確な再生回数をカウントしている間に、同じユーザーによる連続再生があったり、極端に短い再生があったりすると、YouTube側はその分の再生回数を除外します。そして、一定の時間が経ったところで、正しい再生数をデータに反映すると、急に再生数が減ります。
稀にYouTube側で計測のトラブルが起こっているケースもありますが、基本的には、再生回数が急に減るのはこういった仕組みです。
YouTubeの再生回数と収入の関係は?
YouTubeは動画内に動画広告を掲載しています。そして、広告主から受け取った広告費用の一部は、「YouTube パートナープログラム」を通して動画の所有者に支払われます。これを一般的に「広告収入」と呼びます。
動画の所有者が受け取る「広告収入」の金額と、動画の再生回数には密接な関係があります。簡単にいえば、動画の再生回数が多くなればなるほど広告収入もアップする仕組みです。ただし、再生回数だけでは広告収入は決まりません。なぜなら、動画によって「1再生あたりの広告単価」が異なるからです。
Youtubeの広告収入額は「再生回数×1再生あたりの広告単価」で決まります。そして、1再生あたりの広告単価は動画によって異なります。だいたいの単価は「1再生あたり0.1円未満~0.5円程度」といわれており、同じ1再生でも、広告収入には6倍以上の差があることがわかります。
YouTubeでは、この「広告単価」の詳細な決定プロセスを公開していませんが、動画の平均視聴時間や、広告の表示回数、広告の内容、広告に対する視聴者のアクション、さらに高評価の数など、さまざまな要素が影響して決定されるとしています。
そのため、再生回数と収入には密接な関係があるものの、再生回数だけでは広告収入は推察できないのです。
YouTubeの再生回数を増やす間違った方法
YouTubeで公開した動画は、できるだけ多くの人に見てもらいたいものです。でも、やってはいけない、もしくは意味のない再生回数の増やし方もあります。
自分の動画を自分で何度も再生する
すでに説明したとおり、自分で連続して何度か動画を再生しても、最初の1回分しかカウントされません。過去にそうした不正が横行した時期があったため、YouTube側も対策を徹底しています。
この場合、IPアドレスで判断しているため、自宅の同じインターネット回線に繋いだ端末で、ブラウザを変えたり、シークレットモードにしても再生数は増えません。モバイル回線を使ったり、IPアドレスを変える方法はありますが、1再生あたりの単価が「0.1円未満~0.5円程度」であることを考えると、割に合わなそうです。
YouTubeの再生回数をお金で買う
インターネットを検索すると、YouTubeの再生回数やチャンネル登録者数を増やすサービスが存在しています。もしこれらのサービスが、再生回数やチャンネル登録者数の水増しを目的としているものであれば、利用すべきではありません。なぜなら、YouTubeはこうした行為を規約違反としているからです。
最近は、広告を出稿したり、SEO対策をしたりすることで、動画の再生数を伸ばすサービスもあります。こちらは運用支援にあたるため、規約違反にはなりません。こうしたサービスは、多くの人に見てもらえる動画の作り方や、チャンネルの育て方がわからない場合に、企業などが利用するケースが多いようです。
まとめ
この記事では、YouTube動画の再生回数カウントの仕組みや、再生回数と広告収入の関係、間違った再生回数の増やし方などについて解説してきました。
YouTubeの再生回数の仕組みは、不正をなくすために設けられています。そのため、再生回数を水増しするような行為は基本的にできないと考えましょう。
再生回数を増やすには、動画の完成度を高めて、多くの人に見てもらうしかありません。人気の動画を作るための近道はないと肝に銘じ、クオリティの高い動画づくりにエネルギーを使いましょう。